福岡人が教える、おすすめのホテル&グルメの宗教戦争(繊細な議題です)
産んだ子供ももう生後7ヶ月になった訳ですが、いまさらもいまさら、妊娠中の去年の夏に福岡に戻った際に書こうとしていた記事の続きを今夜ようやく書きました。
福岡のおすすめホテルやおすすめグルメについて触れておくので、よければ参考にどうぞ。
福岡人にしか書けない温度感での、実際に行ったり知っている地元人ならではの感覚、おすすめ情報、結構散りばめてみました。繊細すぎる話題、グルメの宗教戦争についても触れました。
あとは、バブル時代にしか絶対に建てられないホテルの話とか……。
去年どうしても福岡にどうしても仕事で寄る用事ができたので、緊急事態宣言期間を外して慎重に一度だけ帰省したんですよ。しかしですよ、妊娠中はつわりが絶え間なかったので、ブログを書けなくて、写真を貼り付けただけの下書きが残っていたので、ここで成仏させておこうという次第です。ということで以下、よろしくどうぞ。
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去年の夏の福岡滞在。
実家にほぼほぼ滞在していましたが、最終日のみ福岡都心部のホテルに滞在していました。都心は本当に空港に近いからね。
ホテル名は、アゴーラ山の上ホテル。
ここね、わたしが福岡でもっとも好きなホテルなんです。地元民でも知らない人は結構知らないホテル。まあ、地元の人って当たり前ですけど自分の家があるから、地元のホテルには詳しくなりませんよね。
大学時代からデイユースなどでも訪問していました、学部時代の卒論も安いプランをとってここに一人で籠って粛々と書いたものです……。懐かしいな。
というのもこちらはコンパクトにまとまった都市、福岡だからこそなしえる立地なのが最大の売り。
天神や博多などにもほど近く、空港にもサッと行ける。
ギリギリまで遊んでいても、飛行機にも遅刻することない!
なのに山の上にあるからこそ、視界がパッとひらけていて福岡の街を見下ろせる。
窓の外にぬける景色が、もう本当に気持ちがよくて。
そりゃ窓の外の景色がいいだなんて糸島などの自然豊かな場所(都心で言うなら湘南とか鎌倉とか)でなら当然のことかもしれないんですが、都心部で、という利便性を捨てずにここまでのバランスを保てるホテルって、なかなかないもんですよ。他の都市でも見ることのできないレベル。
福岡都心部でのタクシー移動が中心の大人であれば、特におすすめ。
地元民にとっても安くて気軽に行ける、気楽でお値打ちな小旅行気分味わえるホテル、に感じられる場所です。
ロビーはモダン。ここで確かビールが飲めます。
若者向けの雰囲気がありつつも、ところどころ随所に王道なあり方を感じられるホテル。
夫もご機嫌です。(勝手にご機嫌にされる夫)
写真は撮影禁止なので撮っていないんですが、贅沢な雰囲気のこじんまりとした大浴場もあります。ちなみに風呂は日帰りでも利用可、小さなジムもあり。
個人的に思うここのもうひとつの魅力は、朝食。
朝からしっかりと元気チャージをさせてもらえるのも魅力。丁寧にグリルされたちょっとしたコース仕立てで出てくるので、寝ぼけ眼でぼーっとしててもいいのもまた嬉しい。
後ろにボケているのは、福岡の街並み。抜群の抜け感。
3色のカラフルなグリーンスムージーや、キッシュなどの洒落た一品も。
福岡都心だとついつい王道のホテルオークラ(中洲にあるので博多座鑑賞におすすめ)とか、西鉄グランドホテル(真隣にリッツ・カールトンできちゃうから今後の戦いが見逃せない)とか、ホテルニューオータニ(ブランドホテルなのに天神だし超安い)あたりに泊まっちゃうと思うんですけど、20代〜くらいの方ならここもぜひ選択肢に入れて欲しい!
とまあ、わたしのおすすめだけを一点突破で書くのもなんなので。ついでに。
夜遊びしたいしここはちょっと遠い、けれどインスタにも少し映えるような気の利いたホテルがいいの……って方は、中洲と天神の間くらいにあるホテル・イルパラッツォも選択肢に入るかも。
【公式】福岡のホテルはホテルイルパラッツォ HOTEL IL PALAZZO
春吉のラブホ街入り口に位置するので、30代〜くらいの夜デートに慣れたちょいと大人向けかな、という印象ですが。近くの夜景が美しいMitsubachiなどを利用するような、酒好きにはちょうどいいはず。
ここね、ちょっと語らせて。
ここは1989年に出来た、わたしよりも年上のホテルなのですがまったく古臭さを感じず、バブルの時だからこそ出来たお金をかけたイタリア人建築家ならではのデザイナーズホテルの贅沢さをふんだんに感じられるのが魅力です。今だったら、こんなお金の掛け方をしたホテルは到底無理、本当です。無理。
たとえば同じ間取りのバーが4つあって、それぞれが違うデザイナーで内装が競い合われているとか、輸入して取り寄せた石でできた壁が超お高いとか……ね、そそるでしょ?そういった伝説がいっぱいなんです。
すぐそばの中洲にあるキャナルシティという伝説的建築を楽しめるショッピングセンターと一緒に味わいたい、建築好きにはたまらない感じの場所でもあります。
(余談だけどみなさん、キャナルシティって知ってます?90年代に福岡の繁華街である中洲にできた、ショッピングセンターとは思えない、ナウくて斬新でスタイリッシュな今も色あせない都心部にある最高の買い物施設です。大好き!)
このホテルで大学時代に東京からの客人をもてなしたり、そんな客人たちと共に何度か宿泊したことがありますが、何度思い返しても本当にいいホテルです。サービスが抜群というわけではありませんが、もう建築のゴージャスさでチャラ。
最近はワクチン摂取会場としても頑張ってるというニュースを小耳に挟みました、いやあ、余計に応援の気持ち is 湧いてくるね。福岡ファイティン。
(妊娠中のわたしと、夫。このとき、つわりで死にかけております)
んで、グルメのことも書こうと思うのだけどさ……
なんてったって、グルメ都市、いやもうグルメしか観光がないんじゃないかってぐらいグルメの魅力に溢れた福岡じゃないですか。
あのね、ここで下手なことを書くと宗教戦争になりかねないんですよ。
このブログ、滅多に文字をおきくしたりしないんですけど、この話題だけは流石に大きくします。
たとえばわたしは水炊きなら長野という店が一番好きなんですが、ここのおかみさん含めて給仕のおばちゃんたちってば本当に本当にお節介だし、いい意味で馴れ馴れしいし、まさかの強気な日曜定休なので、ここは苦手だという方も結構いますし、
(ちなみに余談ですがそういう方は、モダンで美味しさ安定のとり田がいいと思います。博多本店が一番おすすめですが、直前だとほぼ埋まるので予約取りそびれちゃったという人は薬院店が予約取りやすくて隠れ家っぽくておすすめ)
屋台ひとつとってもね、あそこは観光客が座ってることがあるから嫌だという人がいたりとか、あの店は豚の豚足の焼き加減がおかしいだとか文句つけたりね、結構いろいろあるんですよ、博多ってば。
まあそれでも、それでも!
とりあえずのおすすめのひとつを書いておくとすると、チェーン店で味が安定してて、比較的予約が簡単に取りやすい&個室もかなり多い、華味鳥は水炊き店の中でもかなり好きです。お値段も安いので学生にも手が届きやすいってのもポイント。
(この店は東京にも店舗があるけど、わたしは福岡でもここ行ったりしますよ)
え、雨宮美奈子、福岡人ぶってるのにチェーン店勧めるの?マジ?
って思う人もいるかもしれないですけど、逆に言いたいんです、ここのような大規模な会社だからこそできる味もあるんですよ。使う鶏肉の飼育から全部一貫してやってますからね、この会社。品質が高いんです、それを手ごろな値段で食べられるのならば、享受しますよ、その美味しさ。
そしてこの鶏肉、店舗名のそのまんまのブランド鶏肉「華味鳥(はなみどり)」。
ぷりっぷりで美味しいんですよね、この鶏肉、好きです。いいと思うんだよなあ。
新鮮な色してるよねェ、いいよねェ。
つくねも美味しい&楽しい食感。好みです。
どの店舗でもアルバイトの方などが全部作ってくれるので、食べるのに集中していればOKなのもいい。それぞれの店舗の近くにある大学の学生さんなどが働いていたりするので、ウザがられない程度に地元の話や学生街のおすすめ店を聞くのも面白いです。
ちゅるんとした水炊きの肉が、こちらを見ている。
肉はあっさりとポン酢で食べましょう。
このポン酢、一気に食べると必ずむせるので気をつけてください。博多あるあるです。
あとはそうだなあ、うどんについても少し触れておきますが……
こちらもまた宗教戦争が深刻な議題なんです。
(再びの大文字)
というのもね。
福岡のうどん文化、知っていますか。福岡人はとんこつラーメンよりうどんを食べるし、香川のうどんとは違う文化だし、ってかうどん発祥の地って香川じゃなくて博多ですからね、みたいな話はいくらでも出てきます。
ということで、なかなか難しい議題なんですよこちらも。
その上でね、対立意見もあるのはそりゃもう重々に承知の上でね、個人的イチオシは?と聞かれたら、わたしは『英ちゃんうどん』とお答えします。
はい、わかってます。異論、はい、お聞きしますとも、ええ。
牧のうどんも好きですよ、資さんうどんもよく食べますし、高校時代はウエストのうどんを毎日のように食べていた気もします。みんなちがって、みんないいね。だからもう争うのはやめよう、みんなで輪になってネギと天かすを入れたゴボ天食べようよ。
そんな中でここ数年の間に高田馬場あたりにもできたらしいと噂の新興勢力、大地のうどん、福岡に帰省した時に食べたりもします。本店は福岡市西区のほうですが、多分ほとんどの人は博多駅の地下街で食べたことがあるんじゃなかろうか。味はほぼ同じですが、本店のほうが気持ち濃い目にわたしは感じています。
ここね、福岡人が愛するごぼう天うどんの、ゴボウの天ぷらの形がここは独特なんですよね。わっかが乗っているStyle、独創的。
うどん、奥に見えますか。ねえうどん、この声が、聞こえますか。
あとグルメなら、白く透き通るイカについても少し触れておきます。福岡を飛び越えて佐賀県、呼子のイカってあまりに有名ですし、ドライブがてらよく食べに行きますが、まあこういうのを食べたいだけなら福岡市内でも食べられるので(なぜなら呼子直送だったりする、そう、イカのほうがわざわざ佐賀県から福岡まで来てくれるStyle)
無理して呼子に行かなくてもいいんだよ、ということだけここに書いておきます。
かなり無理して佐賀まで行く観光客、たまにいるんでね。むりすんなよな。
佐賀、隣県に住んでいてもあまり行くこともないし、長崎に行く時に通るだけのことばっかりだし、というか九州以外の人からしたらはなわさんの歌以外で知ることもなかったのではというほど地味オブ地味な県だとは思うんですけど、ちょっと待って。
美味しいものもあるし(君は井手ちゃんぽんを知っているか)、唐津城だの吉野ヶ里遺跡だの見所も結構あるので(観光地というジャンルに絞れば福岡よりあるんじゃないかと思う)、みんなもっと知ってねという気持ちは持っています。
……いやまあ、福岡の方が格は上ですけどね。
(地元愛ゆえのマウンティングはしっかりとしておきます、かかってこいよ、佐賀)
他にももちろん、天ぷらのひろおの美味しさ(新興勢力の天ぷらのたかおとの対決の行方)とか、長浜ラーメンは長浜屋なのか長浜家なのか戦争とか、むっちゃん饅頭の本家ってどうなったの問題とか、鶏皮ぱりぱり系の焼き鳥も派閥があるし、福岡にしか存在しない謎の居酒屋チェーン「ふとっぱら」のソーメンが食べたい話とか、もはや個人の想いだけど、つまりいろんな話題が盛り沢山の福岡。
あ、今思い出したけど生のサバも美味しいよね、東京で食べられない安さと味してるよね。(春吉にある「きはる」って店がおすすめなので、サバ好きの人は自分で検索よろしくね)
この街には、美味しさだらけ。
ここまでで5000字近く書いていて、自分でもびっくりしました。福岡愛、ここにあり。気がついた方もいるかもしれませんがこのブログのURL、最後「fukuoka_is_no1」になっていますからね。
福岡に泊まりに来てよ、食べに来てよ、ってな気持ちで溢れたまとまりのない記事ですが、誰かに参考になれば幸いです。
いつか中洲にあるスナックやバーのまとめも作りたいな……
加えて、福岡旅行でお困りの際にはいつでもご相談くださいね。以上、雨宮美奈子でした。
P.S. 最近、わたしのエッセイが毎週メールボックスに届くニュースレター『文責・雨宮美奈子』をはじめました!充実した内容を無料でお届けしますので、よければチェックよろしくお願いいたします〜!
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