作家・ライター
シンガポール出身,元気なシングルマザー
鬱々とした陰気な感情を,
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わたしのピアスの穴の数

人生、いろいろなことがある。

ひとに傷つけられたことばかり覚えているような気もするが、自分がひとを傷つけたこともいっぱいあったんだなあと最近当たり前のことを思うようになった。ちょっぴりオトナになった。自分のしたことをよく、思い返すのだ。

 

身近な人なら知っているが、わたしにはピアスの穴が11個ある。右耳に7個、左耳に4個。あわせて11個。これは、わたしが今まで付き合ってきた人数なのである。付き合ってきたひとりひとりを刻み込むかのように、身体に穴を開けてきた。

 

気がつけば、11。
11人もの人と人生を深く交差してきたのだ。

手をつなぐことさえもできないままに終わった人だっているし、この人と人生の最後まで添い遂げるんだろうと思いながら付き合った人もいる(終わっちゃったけれど)。

 

いろいろ、いろいろな野郎がいた。驚くほど年上の人から、同級生のあの子まで。

全員に感謝こそあれど、恨みなんかはない。ありきたりな言葉で言うならば、みんなにマジ感謝、である。

 

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この夏、わたしは12人目の男と結婚した。 

ということで、過去の恋愛を振り返ることが多くなった。過去の誰かと会いたいの♡ということではなく、過去にどんな理由で別れたっけ、それを踏まえないと二の舞になってしまうかもしれないから注意しよう、ってな具合で思い返すわけだ。

 

えーっと。あの人とは最後、どうなったんだっけ。

 

んで、思い返そうとすればするほど、うっと頭痛が起きる。その理由は明白、そう、わたしのワガママで別れたことがほとんどだったからだ。

どこかで思い返さないようにしていた。わたしにとって都合の悪い真実。

 

自分の言うことを聞いてくれないと、怒った。相手は東京の学生という身分であることを百も承知なのに、博多に月に2度は会いに来てくれないと号泣して、怒った。怒っていた。怒り狂っていた。何に怒っていたのかもう、もはやわからない。だけどわたしは、ひたすらに、怒っていた。

11人。毎度、そんな感じ。自分にとって都合がいい動きしか許さないような、そんな付き合いをしていた。なのに、相手が思い通りになると、つまらなくなって途端にさようなら。なんてやつだったんだ、と思う。

 

若気の至り、という言葉にはとてもじゃないがおさまらない。悪いことをした。しかもそれを、忘れかけていた。これをどなたが元恋人が読むことがあったらば、本当に深くおわび申し上げたい。

恋愛依存症だったであろう過去のわたしは、途切れることなく多くの人と付き合ってきた気がする。すべてが、不安を埋めるための相手を求めていて、相手に尊敬があまりなかったんじゃないかと思う。相手は尊敬、尊重してくれていたのに。

 

そんなんじゃ、続かないのは当たり前田のクラッカーだ。(このネタ、最近「コクリコ坂から」をまた観て思い出してからまた使うようになってしまった)

 

学ぶべきは、ここからだ。ピアスの穴を無駄に増やしてきたわけじゃない。

自分が尊敬できる男と、尊重しあって生きていくこと。それを大事にしていかなくっちゃね、と心に刻む。

 

11人とはうまくいかなかったのに、この人とならうまくいく。そんな確信をもって、挑みたるは今回の結婚。さてはて、どうなるのでしょう。

ピアスの穴は古くなり、もう膿なども出ないし、1週間ほどピアスを刺さなくたってふさがる気配もない。しっかりと根強いものになっている。痛みももちろん、ない。

ピアスの痛みをまだ感じられる頃には思えなかったものを、今思うようになった。ピアスの穴はもう増やすまい。

 

 

わたしは、自分の元恋人たちにとても深く感謝している。心にも身体にも刻んでいる。

堂々とそんな話を旦那にもする。すると、いい人たちだったんだね、と彼は笑ってくれる。

 

わたしはそうしてもらえて嬉しいくせに、逆に彼が自身の元恋人を少しでも褒めると、ちょっと嫉妬してしまう。うまく笑えない。もしも元カノの数だけピアスを開けていたら?うわ、やだ。メンヘラかよ。(自分のことは棚に上げて〜〜〜!)

だから、笑っている彼が立派に見える。すごい。そして確信をする。

 

この人となら、やっていける。やっていかなくちゃいけない。

ピアスの穴を数えながら、心で叫ぶ。わたしゃ、幸せになるんだよ!!!みんな!!!ありがとな!!!!!!

 

過去をきちんと思い出したこの夏。ひとを傷つけたなら、それはきちんと学び活かさないと、傷つけられた側が報われない。どうせ許してもらえないのなら、せめて、他人にそれを繰り返さない。そう思うのでありました。

 

いやまじで!!!!!!ありがとな!!!!!!!!!!幸せになるんだってばよ!

 

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