作家・ライター
シンガポール出身,元気なシングルマザー
鬱々とした陰気な感情を,
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「〜なのです。」を連呼する文章の読みにくさと、そこにある若い女の自意識

 

ズバッとしたタイトルで大変恐縮ですが、ちょっと最近感じているもやっとしたものを言葉にしてみようと思います。

 

文章の途中で「〜なのですが、」というような入り方をするのは、あまり違和感は感じないのですが(←こんな感じね)

文末最後で「〜なのです。」と終える文章をひたすらに繰り返す方が一定数いて、それがなんだか読みにくいな〜と感じているという話。

 

若い女の子で、ちょっと文章に触れ始めたような子に多い傾向があり、自分は文章が上手なんだと思っているような子に多用される表現で、そう、ほんのちょっぴり自意識が見え隠れします。

もともと、「なのです」という表現は「なのだ」の丁寧語。バカボンなのだ、のアレですね。

 

なのだ(ナノダ)とは – コトバンク

なのです(ナノデス)とは – コトバンク

 

本来は強い断定を示す言葉であり、あまり繰り返しすぎると強い印象を与えてしまう言葉です。

 

しかしながら、「私はそう思います。」よりも「私はそう思うのです。」のほうがどこか女の子の主張を感じさせる、ちょっと幼くて舌足らずだけど頑張っていて、でもなんだか責任逃れをするというイメージがわきませんか。(あくまで私の個人的見解です、後半でもっと詳しく言います)

 

言葉のリズム感を大事にして使うタイミングもあるでしょうが、せつせつと訴えかけるようなこの語感が、なるほど、特に若い女の子が使うと一生懸命主張しているようで可愛い表現かもしれないなと思います。

というか、私が観測できる範囲でインターネットでこの言葉を上手に使いこなしている若い女の子、自分より目上の人や権力者、男性に媚びる力が上手な人ばかりなんですよね。

 

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昔から椎名林檎のファンを長く続けている私ですが、昔のソロ時代初期の椎名林檎の歌詞にはこの表現がよく使われていました。代表的なのはデビュー曲の『幸福論』で、歌詞の最後は「幸福なのです。」で締めていて、印象的な表現になっていたんです。

『ポルターガイスト』、そして『りんごのうた』でも出てきますね。若い女の子であることを武器にした表現の多い椎名林檎のあの時代には、ぴったりの表現だったんだなと感じます。

 

あとはどこでこの表現を聞くかな。

そうだ『奥様は魔女』のドラマの始まりでもこれ、言いますね。「そう、奥様は魔女だったのです!」という例のやつ。あれは断定というよりも、驚きを伝える感じがします。こちらは表現法の一部かな。

 

不思議なことにちゃんとした大人になると、「私は会社員なのです。」「それは違うのです。」「私にはそう感じたのです。」という表現からは自然と距離を置いてしまいます。

ほら、こうやって並べると感じませんか。ちょっとこの表現が幼稚な感じを想起させ、庇護欲をわかせるような言い方であることを。ちょっと自分勝手な主張を言っている気がする感じを。でも許されようとしている意識。(これも私のイメージですね)

 

守られたい、私はまだ若い女である、だから許されるでしょ。

そうなのです、そうなのです。私は若い女なのです。

 

そういう精神が文章の奥の奥から透けて見えて、個人的には「ウワーーーーッ!逃げろーー!」となってします。そしてくたばれ!(これが本音)

そうです、26歳の私にはもう眩しすぎる表現だからです。もっとハッキリ言えよ、なんなんだその表現はよォ!

 

ま、私の過去の古いブログを見るとこういう表現が超頻出するんですけどね。つらい。だから私、こういう青臭い文章を見ているとこれがもうむず痒くて、自分の昔の「自らの女性性と若さに甘えきった姿勢」みたいなのを思い出してね、もう蕁麻疹が出るような気持ちになるってことです。つらい。つらい。

 

ネットの若い女の子、もっと言えば「ゆめかわいい」ような表現が好きなちょっとダークな子や、「メンヘラ系歌手やバンド」が好きな子、そして何かにすがりつきたい自己顕示欲が強い女の子に多用されすぎなこの表現。

もしも思い当たる女の子がいたら、こんなのは25歳になったらスパッとやめましょう。読みにくいし、わかりにくいし、何より大人の書く凛とした文章からはかけ離れすぎているからです。ここらでちょっと使うのやめてみる勇気を、もってみませんか。お姉さんとの約束だよ!

 

自分の言葉はしっかりと、的確に。

そうすることは大人に近づける一歩なんじゃないかと思います。

 

ま、いつまでも「女の子って呼ばれたいな」と思うのなら、止めやしませんけどもね。(†〜 暗黒微笑 〜†)

 

 

 


 

 

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