出産に向けた入院生活の始まり 〜 コロナ禍の入院
先日お知らせしたように「切迫早産」になってしまいまして、その後ドタバタとしている間にその症状自体はなんとか良くなったものの(いや〜本当によかった〜!)、しかしそうこうしているうちに、ほっと息つく間もなく……なんと次は赤ちゃんにトラブルが!ということで、先日より入院生活を始めております。
現在、病院のベッドの上よりiPadでこちらの記事を書いております、どうも雨宮美奈子です。
なんと我が愛しのベイビー、なんでも1万人に1人?くらいの珍しい症例が出ており、経過観察を兼ねて早めの入院となりました。いやお前、産まれる前からガチャでもなかなかひけないレアキャラかよ。
しかしこの疾患、産まれてしまえば完全に解決する疾患のようなので、今はとにかく無事に産まれることだけを日々願っています。(へその緒に問題あった系です)
しかし寂しいですね、入院生活。
上記の事情で母子集中治療治療室の部屋に入り(つまり一般の妊婦さんの病棟とは別)、個室になったのはいいものの、これがまあ孤独。
隣の部屋に誰かがいるのかいないのかさえ、わかりません。
それでいながら、個室から出ることは禁止というもんだから、小さな部屋の中で誰とも話すことなく毎日が過ぎ去っています。
無音の病室はとても静かで、かすかに廊下から看護師の足音が時々聞こえるだけ。静寂。
テレビも有料なので(1時間100円、高くない?)、まあ個室だしイヤホンなしでも良いわけだからガンガンつけてもいいんですけど、なんとなく有料と聞くと積極的につけたくはないなという気持ちになります。100円払えないわけじゃないけどさ、みたいな気持ち。
そんな中で「こりゃWi-Fiはさすがにないと死ぬな」と思ったので、入院初日で病院の備え付けWi-Fiでは動画再生すら難しいことを察した瞬間に夫に「どうにかポケットWi-Fiだけは用意してくれ」と頼み、看護師経由での受け渡しとはなりましたが手に入れることができました。
ありがたい。
おかげで、アベマTVやHulu、NetflixなどをぼーっとiPadで流しています。主に、ひろゆきさんのおすすめしていたドキュメンタリーを中心に視聴しています。
特にHuluのライブ放送は便利で、リアルタイムでCNNなどの英語放送が見られるのはありがたい……。日本語のニュースで気が滅入った時に、気分転換になります。
まあ今日はトランプの長男がコロナになったとかいうどうでも良いニュースで持ちきりでしたが……。
ここでの唯一の楽しみは決められた時間ごとに届くご飯、3食。
しかしこれが正直、公立学校の給食よりしょぼい。(大学病院なのでね)
↓ ご覧ください、わたしの悲痛な叫びです。
ちなみにこれが昨夜、今夜の夕食です。味も「🤔」だけど、何よりわたしは本当に大食いなので全く量が足らんのだ……悲しい……3週間もこれは悲しい…… pic.twitter.com/O1OVuzvJwc
— 雨宮美奈子┊Minako Amamiya (@areyoume17) 2020年11月20日
この魚の夕食、ひどくないですか、、、
量は少なく、味もまあ薄い。病院食だからね、仕方ないですけどね。
食事制限を受けていない身分ではありますが、部屋から出られない以上はもちろん病院内のコンビニにも自販機にも行けませんから、出されるご飯以外は実質的に何も食べられないわけです。それはもう、つらいものですよ……。
しかもまた、現在はコロナの影響で、完全に面会禁止。
夫ももちろんダメです、親も、友達も誰も今、わたしに会えません。
立ち会い出産ももちろん不可能ですので、夫は生まれても我が子にすぐには会えません。
初めて会えるのは、退院時。
つまり生まれた後一週間後くらいにようやく夫は初めて我が子に会えるってなわけです。なんと悲しい!
そんな孤独な戦いが、おおよそ3週間ほど続く見込みです。はあ、長い。経過観察なので、1日に30分の赤ちゃんの心拍検査のようなもの以外は、何もすることがないのです。
看護師にすら会うこともそんなにないわけで。
そして実はわたしはあと3日で、誕生日を迎えます。しかも記念すべき節目、30歳の誕生日を。
貴重な20代、29歳の残りの日々はそんな寂しい病院生活で終わってしまうようです……。
それを見越して、入院前に早めに前倒しして夫には誕生日をしっかり祝ってもらったので、ある程度の心残りはないのはないのですが、でもまあ、いざ誕生日当日はどんな気持ちで過ごせばいいのかなあといったような、そういう虚しさがちらちらと胸をかすめます。
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もっとゆっくり丁寧に、30歳の誕生日を迎えたかったな、と。
赤ちゃんの無事が大優先なのは大前提としつつも、ちょっとそんなことも頭をよぎります。
でもこれは、ポジティブな入院だから!
だって何かを治療するわけではなく、新たに芽吹く生命、その素晴らしき誕生の準備期間なわけです。
病院で行う数多の手術の中で、「お大事に」ではなく、「おめでとう」というセリフで送り出される唯一のイベントである出産。
そう思えば、幾分かは気は晴れます。というか、そう思うことで前向きに心を軌道修正させていくしかない。ときにふっと泣きたくなるけれど、でもやっぱり大人なので……切り替えていくしかない。
まだいいほう、まだいいほう。
だってわたし、数年前にしばらく原因不明の腹痛でのたうち回り、腸閉塞と発覚した後もお腹を切ったりで一ヶ月以上入院していたのですから……。あれに比べればポジティブなものです。
でもなあ、あの時の方がなんだか気分は下がらなかったのも事実ではあるんですよね。
しばらく絶食だったけれど、水分さえ一滴も飲めなかったけれど。福岡在住のときにちょうど遊びに来ていた東京で倒れたもんだから、毎日のように東京の様々な友人が心配して手伝ったり会いにきてくれて、それはそれでひとつの良い記憶になっています。
だから以前に比べれば、コロナの中での入院生活は、それが例え出産でも病気でも、なんとも寂しく、不安で、とても孤独な生活です。
今同じように誰にも会えない人も多いと思います、初めての出産でわたしと同じように不安で胸がいっぱいの方も多いことでしょう。
このブログもそんな孤独な人に届いたらうれしいなと思っています。そんなあなたがもしも読んでいるなら、お互い頑張りましょう。
わたしは今日も小さな個室の中で動画を見ながら、スタバの味を妄想しながら(退院したら絶対にアーモンドミルクで作ったラテを飲むぞ)、踏ん張っています。
シャバの空気が吸いてぇ!
ちなみに胎動は今日もご乱心、元気すぎるほど。赤ちゃん本人は平均より大きく、有り余る元気でエコーをとる医者すら苦労させています。
赤ちゃん、がんばれ、母も頑張るよ。
今日もたくさんの人が世界中で頑張っているよ、すごいことだよ。
そんなみんなが良い方向へ転び、良い知らせがありますように。